
『
限りなき前進』(1937)
上映時間: 99分
製作国: 日本
監督:
内田吐夢 原作:
小津安二郎 脚本: 八木保太郎
撮影: 碧川道夫
音楽: 山田栄一
出演: 小杉勇/滝花久子/
轟夕起子/片山明彦/江川宇礼雄/紅沢葉子/飛田喜佐夫/見明凡太郎/菊池良一/中村英雄/加藤章/上代勇吉/東勇治/西春彦/北龍二/鈴木三右衛門/潮万太郎/寺井郁男/小森鈴子
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小津安二郎原案、八木保太郎脚色、内田吐夢監督、小杉勇主演という豪華な顔合わせによる社会派ドラマの力作で、1937年度のキネマ旬報ベスト・テンの1位に輝いた。定年間近の老社員・野々宮保吉は、出世の見込みがまったくなく、婚期の近い娘の将来のことを考えると気が狂いそうな不安に襲われる。そしてついに彼の疲弊した精神は異常をきたし、半狂乱のまま会社で醜態を演じるが、娘と恋人の青年がかけつけ彼を連れ帰るのだった……。この作品は当初、小津安二郎が「愉しき哉保吉君」という題で映画化しようと考えていたが、あまりに暗い内容のため会社(松竹大船)の許可が出なかったという裏話も。現存するフィルムは後半のクライマックスが抜け落ちた改編版。
(「eiga.com」より。)
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フィルムセンター所蔵作品を、池袋・新文芸坐にて鑑賞。
現存するバージョンは、フィルムの断片をつなぎ合わせて復元し、再編集したもので、どこまでオリジナル性が維持されているかは定かでないが、それでもかなり楽しめた。

随所に笑えるところあり、それでいて見応えもある。
そして何より、当時の月給取り(サラリーマン)の実態が詳細に描かれているのが面白い!
小津安二郎の原作で、それを内田吐夢が監督するという、夢の取り合わせ。キャッチボールのシーンや、会社内でのシーン、子供同士の喧嘩など、初期小津の作風が強く反映されている。
しかし、そこは内田吐夢の技量か、初期の小津作品よりも格段に面白くなっている。
もし初期の小津作品を、「原作・小津安二郎、監督・内田吐夢」の取り合わせにしたら、ひょっとすると、もっと素晴らしい作品が沢山できたに違いないと思わせる出来であった。
それだけ内田吐夢監督の演出が光った作品だった。
それにしても、本作での
轟夕起子、なかなか魅力的だったなぁ~
あのスカートからのぞくヒップラインが何ともエロティック。
そして、川に脚を浸している時の、ふくらはぎの質感の艶かしさよ!
轟夕起子という女優さん、今まで全く注目していなかったが、本作でその魅力を十二分に感じることができた。
これも本作を観た上での収穫の一つだ。
★参照★【作品レビュー目次】
【お気に入り映画一覧】
【浅野忠信 作品リスト】