古今東西の名作・傑作をジャンルを問わず貪欲に鑑賞しています。オススメな作品のご推薦、コメントも大歓迎です!
by nijibabu
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Profile
◆なまえ
にじばぶ
◆性別

◆出身地
東京都下
◆現住所
東京都下

◆好きな映画監督
成瀬巳喜男
溝口健二
石井輝男
川島雄三
ペンエーグ・ラッタナルアーン
トラン・アン・ユン
ミケランジェロ・アントニオーニ
ピエル・パオロ・パゾリーニ
ジャン・ユスターシュ
ジム・ジャームッシュ
ウォン・カーウァイ(王家衛)

◆好きな映画作品
★10点満点(順不同)
地球で最後のふたり
ナイト・オン・ザ・プラネット
太陽はひとりぼっち
キッズ・リターン
恋する惑星
ピクニック(1936)
乱れ雲
★9点(順不同)
[Focus]
ダウン・バイ・ロー
新・仁義の墓場
都会のアリス
網走番外地
ぼくの小さな恋人たち
他人の顔
ニュー・シネマ・パラダイス
祇園囃子
残菊物語(1939)
穴(1960)
ビューティフル・デイズ
幕末太陽傳
ある殺し屋
飢餓海峡

街の灯(1931)
晩菊
誓いの休暇(1959)
妻は告白する
眼には眼を
月はどっちに出ている
ゆきゆきて、神軍
モダン・タイムス
恐怖の報酬(1953)
君と別れて
劇場版 フランダースの犬
幸福の黄色いハンカチ
パイラン

◆好きなシリーズ映画
STAR WARS
男はつらいよ

◆お気に入り
【俳優】
浅野忠信
アラン・ドロン
レスリー・チャン
金城武
成田三樹夫
市川雷蔵
フランキー堺
池部良
内田裕也
【女優】
モニカ・ヴィッティ
デルフィーヌ・セイリグ
アヌーク・エーメ
ヘレン・ハント
ケリー・チャン
フィオナ・シッ
グイ・ルンメイ
木暮実千代
香川京子
橘ますみ
司葉子
杉葉子
佐藤友美
中山忍
原田知世
椋木美羽
【スポーツ選手】
レノックス・ルイス
ハリド・ハヌーシ
ヒシャム・エルゲルージ
坂本直子
【東京23区】
港区麻布永坂町
品川区東五反田5丁目
荒川区南千住8丁目
【建物】
同潤会アパート
九龍城砦
【乗り物】
都電荒川線

◆相互リンク
時代の情景
良い映画を褒める会。
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カテゴリ:◆映画レビュー( 404 )
愛さずにいられない(2005)
c0073737_4104721.jpg愛さずにいられない』(2005)

上映時間:101分
製作国:中国
ジャンル:ロマンス/エロティック

監督:ジャン・チョン

脚本:チャン・シーエン
美術:ウィリアム・チャン



出演:ロザマンド・クワン/ウォレス・フォ/フランシス・ン

*****************************************************
 夫との単調な結婚生活に疲れた女性が、若い美容師と禁断の恋に落ちる官能ラブ・ストーリー。主演はロザマンド・クワンとウォレス・フォ。スタンリー・クワンが製作総指揮を努め、ウォン・カーウァイ作品を手がけるウィリアム・チャンが美術を担当。
 上海。かつてはその美貌で華やかな男性遍歴を重ねたエニーも、いまでは気の弱い夫とわがままな娘との質素な生活に甘んじていた。そんなある日、若い美容師・阿華と出会ったエニーは、やがて阿華との禁断の関係に溺れていく…。
(「allcinema」より。)
*****************************************************

c0073737_4221623.jpg主演の女優さんを、どこかで見たことがあるなぁ・・・と思っていたら、時代は異なるが、司葉子の若い頃にそっくりだ。

それはそれとして、香港恋愛映画の良さがタップリと染み出した逸品であった。

確実に女性の為の映画であると、私は勝手に思ったが、実際はどうなんだろう。

話があまりにストレート過ぎて、日本で作るのは難しい、というか現実的に日本では作られないであろう内容だ。


若い頃、街では有名なほど美人で優雅だった40代の主婦が、カリスマ理容師を愛してしまうという内容。

彼女は、その理容室に10年間も通い続けた。

年齢差はかなりあるが、理容師の方も、彼女のことを憧れの存在として、好意を持っていた。


だが彼女には、夫はもちろん娘もいた。

c0073737_4214630.jpgなのに、家族を捨てて、理容師の元へはしってしまう。

これをいとも簡単にやってしまうから、男の私としては存分に引いてしまった。

何不自由なく育った彼女は、稼ぎの悪い夫との生活に嫌気がさしてしまったのだ。

でもなぁ・・・いくら嫌気がさしたからって、泣いてる子供をよそに、あっさり逃げるから凄い。


いや正確には、逃げたことが凄いんじゃなくて、家族を捨てて若い男の所に走るという女性の行為を、何ら悪びれることなく、肯定的にあっさり描いている本作の視点が強烈だった。


その後彼女は、若い理容師とはうまくいかなかったが、実業家として成功し、幸せな笑みを満面に浮かべて上海の街を闊歩し、エンディング。


家族を捨てて若い男にぞっこん、そして仕事に生きて活き活き。

こんな流れを爽やかに、何ら否定的な部分もなく、最後まで描ききった内容に唖然。

だが、一種、その価値観というか、ある女性の生き方の方向性が明確に描かれているので、これはこれで一つの映画として完成している。


上海の街を活き活きと闊歩する主人公の女性。

その時流れる、アップテンポで幸せに溢れたエンディングソング。

この映像と音楽の取り合わせが圧巻のラスト。

このラストは、自分のやりたい事を貫き、ふっきれた女性の生き方を描いた本作の内容を、これ以上なく象徴していた。

男の私からしたら思いっきり引いてしまう内容であるにも関わらず、この爽やか過ぎるラストは、極めて爽やかだった。




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by nijibabu | 2012-06-09 04:22 | ◆映画レビュー | Comments(0)
PLASTIC CITY プラスティック・シティ
c0073737_0314821.jpgPLASTIC CITY プラスティック・シティ
(2008)

上映時間:95分
製作国:中国/ブラジル/日本/香港
ジャンル:サスペンス/犯罪/ドラマ
PG-12

監督:ユー・リクウァイ

製作:ジャ・ジャンクー/ファビアノ・グラーネ/カイオ・グラーネ/チョウ・キョン/定井勇二/ツイ・シウミン/デボラ・イワノフ/ガブリエル・ラセルダ

脚本:ユー・リクウァイ/フェルナンド・ボナシ
撮影監督:ライ・イウファイ
音楽:フェルナンド・コロナ/半野喜弘

出演:オダギリジョーアンソニー・ウォン/チェン・チャオロン/ホァン・イー/タイナ・ミューレル

*****************************************************
 アジアの才能たちが結集し、ブラジルを舞台に描くクライム・ドラマ。オダギリジョーがポルトガル語&中国語のセリフをこなし、サンパウロの裏社会で生きる青年を演じる。(「Movie Walker」より。)

c0073737_0383013.jpg 「天上の恋歌」のユー・リクウァイ監督が、オダギリ ジョーを主演に迎え、ブラジルのアジア系移民街を舞台に撮り上げたクライム・ドラマ。幼い頃に裏社会の顔役に拾われ育てられた日系ブラジル人の青年が、次第に裏社会の勢力争いを巡る抗争に巻き込まれていくさまを、幻想的なタッチを織り交ぜ綴る。共演は「インファナル・アフェア」のアンソニー・ウォン。
 幼い頃にアマゾンのジャングルでアジア系ブラジル人のユダに拾われ、息子のように育てられた日系ブラジル人のキリン。青年となった今では、ユダの右腕としてショッピングモールの闇家業に従事する日々。そんな中、裏社会を仕切るユダの失脚を狙う勢力が台頭、ユダはハメられ投獄されてしまう。命の危険が迫るユダを救い出すため、自ら激しい抗争の渦に身を投じていくキリンだったが…。(「allcinema」より。)
*****************************************************

c0073737_0395053.jpg映像的な面で、非常に個性を感じた。

ただ、個性があることと、映像センスがあることとは別。

本作の映像センスが優れているか、私には何とも判別し難いものがあった。


c0073737_045740.jpgあらゆる映像表現に挑戦し、更には、香港とブラジルの要素も入り混じっており、映像面において、見所が多い。


ただ、少しファンタジックな映像を格闘シーンなどで使ったのはどうだろうか。

チャレンジマインドは感じられたが、浮いた感は否めないだろう。


c0073737_0364144.jpgアジア特有の美しさも随所に感じられる。

特に、オチョを演じたホァン・イーが美しかった。


又、闇社会のボスとして成り上がったアンソニー・ウォンの凋落、そして死に至るまでの顛末。

人間ドラマとして楽しめる。




c0073737_037073.jpgオダギリジョーの、ボスとの絆の深さもよく描かれており、映像面だけではない、人間と人間との精神面でのつながりをも描いているのは評価に値する。




敢えて苦言を呈すれば、中国・香港・ブラジル・日本の4か国が製作に参画したことにより、映画全体が悪い意味で混沌とし、バラバラした感を否めないのが惜しい。

その点が、観る人によっては、わけの分けらなさにつながるやもしれない。




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by nijibabu | 2012-05-24 00:39 | ◆映画レビュー | Comments(0)
七つの大罪
c0073737_0392050.jpg七つの大罪』(1952)

上映時間:148分
製作国:フランス
ジャンル:ドラマ/オムニバス


監督:
エドゥアルド・デ・フィリッポ
第1話 貪欲と憤怒
ジャン・ドレヴィル
第2話 怠惰
イヴ・アレグレ
第3話 淫欲
ロベルト・ロッセリーニ
第4話 嫉妬
カルロ=リム
第5話 美食
クロード・オータン=ララ
第6話 高慢
ジョルジュ・ラコンブ
第7話 第八の大罪

音楽:ジョルジュ・オーリック/ルネ・クロエレック

出演:
パオロ・ストッパ/エドゥアルド・デ・フィリッポ/イザ・ミランダ
第1話 貪欲と憤怒

ジャクリーヌ・プレシス/ノエル=ノエル
第2話 怠惰

フランク・ヴィラール/ヴィヴィアーヌ・ロマンス
第3話 淫欲

オルフェ・タンブリ/アンドレ・ドバール
第4話 嫉妬

アンリ・ヴィダル/クローディヌ・デュビュイ
第5話 美食

フランソワーズ・ロゼー/ミシェル・モルガン
第6話 高慢

ジェラール・フィリップ
第7話 第八の大罪

*****************************************************
 フランスとイタリアの映画人が、聖書で説かれている“七つの大罪”を下敷きに、現代風俗を軽妙なタッチで描いたオムニバス映画である。ジェラール・フィリップは各挿話をつなぐ狂言まわしを演じ、ラスト“第八の大罪”の挿話ではアッとビックリのオチをつける。遊園地の球投げ遊技場で客引きをする彼の軽快な演技が楽しい。(「HMV ONLINE」より。)
*****************************************************

イタリア、フランス人監督が競演するオムニバス。

進行役に“貴公子”ジェラール・フィリップ。


◆第一話/貪欲と憤怒
ドケチ主人も凄いが、身勝手な妻も凄い。

ある意味、似た者夫婦。


◆第二話/怠惰
SFコメディで、今観るとさすがに白けてしまった。


◆第三話/淫欲
スカートめくれまくりでテンション高め。13歳の少女の想像妊娠騒ぎの顛末は、何とも微笑ましく印象的。


◆第四話/嫉妬
猫に嫉妬する妻。金髪女優選びのセンスと趣味、そして、その女優の心の内を描く術は、さすがロベルト・ロッセリーニ。


◆第5話/美食
観ている男子をあざ笑うかの様な、“美食”なオチは、かなりエスプリが効いていて、上質なチーズさながらにスパイシー。


◆第6話/高慢
新旧女優対決、フランソワーズ・ロゼーとミシェル・モルガン。この二人が演じた毒気たっぷりで、息の合った母娘の演技が素晴らしい。


c0073737_046432.png◆第七話/第八の大罪
進行役ジェラール・フィリップ自らが出陣!観客の心の裏をかいてみせるラストに唖然。しまりが良い。



オムニバス映画が元々好きなので、全体的にかなり楽しめた。

この様な良質なオムニバス映画が、あまり陽の目を見ていないのは残念なことである。




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by nijibabu | 2012-05-17 00:50 | ◆映画レビュー | Comments(4)
ばかのハコ船
c0073737_471626.jpgばかのハコ船』(2002)

上映時間:111分
製作国:日本
ジャンル:ドラマ/コメディ
R-18

監督:山下敦弘

脚本:山下敦弘/向井康介
撮影:近藤龍人
音楽:赤犬
照明:向井康介

出演:山本浩司/小寺智子/山本剛史/細江祐子/田中暁子/松江哲明/今枝真紀/木野花/笹野高史

*****************************************************
 バンクーバー国際映画祭をはじめ、世界各国の映画祭で好評を博した脱力感漂うコメディ・ドラマ。東京での事業に失敗した冴えないカップルが、再起を期して帰った地元でも思うように行かず空回りばかりしている姿を、アンニュイかつ悲哀を込めたタッチで描く。監督・脚本は「どんてん生活」の山下敦弘。
 東京に住む酒井大輔とその恋人・島田久子は、自分たちで開発した健康飲料“あかじる”の自主販売を始める。だが商品はさっぱり売れず、2人はついに500万の借金を作ってしまった。それでもこの事業をあきらめきれない彼らは、心機一転、大輔の故郷での再起を図る。さっそく大輔の実家に帰ってきた2人は、地元のコネを頼りに起死回生を狙うが、両親や親類、同級生たちからことごとく反対され、逆に行き場を失ってしまった。2人は途方に暮れ、いつしか無為に日々をやり過ごすだけの生活が続くようになり…。(「allcinema」より。)
*****************************************************

山下敦弘監督の味わいが実によく出た一本。


山本浩司が着ている服のダサさ加減も全開。

その彼女の微妙さ加減も絶妙。


c0073737_451438.jpg夢を追うツール“赤じる”ってのは、単に象徴であって、そのツールが何であれ、若者は夢を追いかけて突っ走るものだ。

それが成功する確率っておそらく低いけど、若者は夢を追う。

それが周りから見たら、“バカ”げていて無謀であっても、当の若者本人は気にもしない。


そして、その夢が破れた時、更にどん底まで落ちていく若者もいれば、普通に社会に復帰する若者もいるだろう。

そんな顛末はどうでもよくて、本作で山下敦弘監督は、そんな夢を追いかける若者の、良くも悪くも“バカ”な姿をフィルムで表現したかったに違いない。


c0073737_453470.jpg田舎では人間関係が限定されていて、例えば風俗で働いていれば、当然知り合いが客としてやってくることだってある。

又、狭い人間関係だからこそ、誰かと誰かが深い関係になっていてもおかしくないし、そういう複雑で乱れた繋がりが田舎には存在する。


その辺りの田舎の人間模様も、丁寧に描かれていて、リアリズムを感じる。


チープな線を意図的に、そしてリアルに表現しており、山下敦弘監督の描く世界観ってのは、庶民的日本的なリアリズムに満ちていて好感が持てる。

そして、若者の持つイタさがよく伝わってくる。


c0073737_46699.jpgこのような点において、楽しく、そして時には切ない気持ちになったりする。

地味ながら、実に人間的で、愛すべき作品だ。




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by nijibabu | 2012-05-02 04:06 | ◆映画レビュー | Comments(2)
ミミ
c0073737_22584467.jpgミミ』(1996)

上映時間:52分
製作国:フランス
ジャンル:ドラマ

監督:ルシール・アザリロヴィック

製作:ルシール・アザリロヴィック
ギャスパー・ノエ
脚本:ルシール・アザリロヴィック
撮影:ギャスパー・ノエ
美術:ギャスパー・ノエ


出演:サンドラ・サマルティーノ/デニス・スクロプファー/ミシェル・トリロ

*****************************************************
 キャスパー・ノエ監督の『カルネ』で撮影を担当した、ルシール・アザリロヴィックが描く異色ファンタジー。童話“赤ずきんちゃん”を題材に、大人の男性から性的な目で見られる少女の恐怖体験を寓話的タッチで彩る。12歳の少女ミミの母親がある日、大量の薬を飲んで入院した。幼い彼女は叔母夫婦のマンションに引き取られ、新生活がはじまる。だが日が経つにつれ、彼女は徐々にぞんざいに扱われはじめ...。(「allcinema」より。)
*****************************************************

オープニングロールのシンプルさ加減と、その間に流れ続ける不気味な効果音。

冒頭からして、緊張感が高まる。

「いったい何をされるのか?」
「いったい何をしでかすのか?」
「その何かは、どこまで過激に描かれるのか?」

などなど。


勿論これは、多少前知識あっての緊張感だけど、この緊張感が52分間続くのが凄い。

勿論、尺が短いせいもあるだろうが、これだけの高い緊張感を、最初から最後まで感じ取れたのは、音楽の使い方その他、その演出手腕の高さからだろう。


あと特筆すべきは、黄色を多用した色使いの映像センス。

それとなく黄色を、いたるところに配した映像センスと構図の良さは抜群だ。


c0073737_2328212.pngさて肝心の、ミミが何かをされる問題のシーン。

ここくらいまでが、現代においては表現の限界ラインか。

その限界ギリギリをついている。

最後まで見終えた後、この問題のシーンまで巻き戻し、もう一度観てしまった(これ内緒!)。


ミミにスカートを履かせているあざとさは、監督の仕業なのかギャスパー・ノエの仕業なのか、いずれにしてもニクイ演出をしている。




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by nijibabu | 2012-04-29 23:29 | ◆映画レビュー | Comments(0)
ヘッドショット
c0073737_18263673.jpgヘッドショット』(2011)

上映時間:105分
製作国:タイ/フランス
ジャンル:ドラマ/犯罪もの


監督:ペンエーグ・ラッタナルアーン

脚本:ペンエーグ・ラッタナルアーン






第24回東京国際映画祭コンペティション参加作品

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 実力派ラッタナルアーン監督(『地球で最後のふたり』)の新作は、警官からヒットマンに転向した男の命運をダークな画質で描くハードボイルド・スリラー。善と悪の境目にいる男を通じ、価値観の逆転を奇抜な発想で問う監督の才気が光る。(「タイランドハイパーリンクス」より。)
*****************************************************

c0073737_18351071.jpg私の一番好きな監督であるペンエーグ・ラッタナルアーンの最新作が、東京国際映画祭のコンペ部門で上映されるときき、観に行った。


月曜日の夜9時過ぎから六本木ヒルズで上映という、まことに過酷なタイムスケジュール。

それでも観に行くだけの魅力を感じる監督なので、次の日の撃沈を覚悟して足を運んだ。


本作は、ペンエーグ・ラッタナルアーンが得意とするサスペンスものである。

ハズレは無いと確信しつつも、期待が大きいだけに一抹の不安も。


c0073737_18353618.jpg時間軸が複雑に前後する構成だが、やや分かりにくい。

得意とするサスペンスもので、東京国際映画祭のコンペ出品ということで、賞も狙えるかと思ったが、やや厳しい分かりづらさ。

ただ、こういった時間軸の交錯するサスペンスものって、一般受けもいいので、私の好みとは別に高い評価を受ける可能性はもちろんあるだろう。


結論としては、ペンエーグ・ラッタナルアーン監督作品で今まで観た中では、最下位という私的な評価だ。

c0073737_1836934.jpg映像はやはりペンエーグ・ラッタナルアーンらしさが抜群に出ていて、特に薄暗い森林でのシーンは、ペンエーグ・ラッタナルアーンにしか撮れないであろう特別な魅力を感じ、わくわくした。


しかし、それ以上に話がくどくて飽きがきてしまった。

話が堂々巡りというか、何が正義で何が悪かをしつこく追い過ぎている。

正義と悪の価値観の逆転に継ぐ逆転を、めまぐるしく描いたという意味で、評価される可能性はあるが、どうにもくどさが目立ち、最後にいつ終わるのか?という致命的な状態になった。


ストーリーテーラーとしてのペンエーグ・ラッタナルアーンの才能には、やや疑問を持ち始めてしまった。

でもこれは決してペンエーグ・ラッタナルアーンを嫌いになったとかではない。

ペンエーグ・ラッタナルアーン監督に私が期待することが明確になっただけである。


c0073737_18364184.jpgペンエーグ・ラッタナルアーン監督は、飛びぬけたセンスと個性を映像から感じることのできる稀有な監督である。

脚本は平凡な内容でいいので、その独自の映像美を、全面に押し出した作品を観てみたいと思った次第である。




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by nijibabu | 2012-02-05 18:36 | ◆映画レビュー | Comments(0)
告白(2010)
c0073737_2344099.jpg告白』(2010)

上映時間:106分
製作国:日本
ジャンル:サスペンス/ドラマ/学園

監督:中島哲也

原作:湊かなえ『告白』(双葉社刊)
脚本:中島哲也
撮影:阿藤正一/尾澤篤史
美術:桑島十和子
主題歌:レディオヘッド『Last Flowers』


出演:松たか子木村佳乃岡田将生/西井幸人/藤原薫/橋本愛/天見樹力/一井直樹/伊藤優衣/井之脇海/岩田宇/大倉裕真/大迫葵/沖高美結/加川ゆり/柿原未友/加藤果林/奏音/樺澤力也/佳代/刈谷友衣子/草川拓弥/倉田伊織/栗城亜衣/近藤真彩/斉藤みのり/清水元揮/清水尚弥/田中雄土/中島広稀/根本一輝/能年玲奈/野本ほたる/知花/古橋美菜/前田輝/三村和敬/三吉彩花/山谷花純/吉永アユリ/新井浩文/山口馬木也/黒田育世/芦田愛菜/山田キヌヲ/鈴木惣一朗/二宮弘子/高橋努/金井勇太/野村信次/ヘイデル龍生/吉川拳生/成島有騎/小野孝弘/三浦由衣/前田想太/

◆香港電影金像奨(香港アカデミー賞):アジア映画賞
◆日本アカデミー賞:作品賞/監督賞/脚本賞/編集賞
◆ブルーリボン賞:作品賞/助演女優賞(木村佳乃)


*****************************************************
c0073737_03417100.jpg 2009年の本屋大賞に輝いた湊かなえの同名ベストセラーを「嫌われ松子の一生」の中島哲也監督、「ヴィヨンの妻」の松たか子主演で映画化した戦慄のエンタテインメント復讐劇。とある中学校の終業日。1年B組の担任・森口悠子は、ある告白を始める。数ヵ月前、シングルマザーの森口が学校に連れてきていた一人娘の愛美がプールで死亡した事件は、警察が断定した事故などではなく、このクラスの生徒、犯人Aと犯人Bによる殺人だったと。そして、少年法に守られた彼らを警察に委ねるのではなく、自分の手で処罰すると宣言するのだった。その後、森口は学校を辞め、事情を知らない熱血教師のウェルテルこと寺田良輝が新担任としてクラスにやってくるが…。(「TSUTAYA online」より。)
*****************************************************

c0073737_0255128.jpg冒頭でいきなり、殺された幼児の母親である松たか子が、殺人事件の顛末を「告白」し、それから関連人物が次々に事件にまつわる枝葉を「告白」していくという、異色の構成。


何人もの「告白」がなされ、次第に明かされていく殺人事件の真相。

映像的に暗めのトーンで展開される、このシリアスな物語は、終盤に向かって息つく暇もなく展開していく。


この展開の仕方が見事で、全く飽きさせない。

物語の構成と暗い色合いの映像とがマッチして、独特の雰囲気を醸し出しているのも良い。


c0073737_0262187.jpgただどうだろう、とびぬけて傑作かと聞かれたら、そうでもないと答えてしまうだろう。

生悪説を前提に、中学生という「少年」が残虐な行為をするという決めつけが少し極端な気がする。

確かに、人の心の痛みを十分には知らない少年が、相手の痛みを理解できず、残虐な行為をするパターンというのはよくある話だけれど、松たか子が担任していたクラスの少年たちは、全員が皆同じように残虐であり、同じような行動パターンをとる。

それが何だか、作り物的な風合いを感じてしまう。


そして無能な他の教師たちの描き方も極端。

熱血教師に恨みでもあるのかと思ってしまう。


c0073737_027735.jpg総じて面白く、同年に製作された「悪人」と賞を競り合っただけのことはあった。

だが、「悪人」にしてもそうだが、胸がすくような、心が打ちのめされるような突き抜けた何かが感じられないのだ。


中島哲也監督は、現在において、間違いなくトップクラスの監督だと思うが、期待が大きいだけに、この程度の作品でまとまって欲しくない。

もっともの凄い作品を、今後に期待したい。




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by nijibabu | 2011-12-05 00:33 | ◆映画レビュー | Comments(0)
悪人
c0073737_2259722.jpg悪人』(2010)

上映時間:139分
製作国:日本
ジャンル:ミステリー/ドラマ

監督:李相日

原作:吉田修一
脚本:吉田修一/李相日
撮影:笠松則通
美術監督:種田陽平

音楽:久石譲
主題歌:福原美穂『Your Story』

出演:妻夫木聡深津絵里/岡田将生/満島ひかり/塩見三省/池内万作/光石研/余貴美子/井川比佐志/松尾スズキ/山田キヌヲ/韓英恵/中村絢香/宮崎美子/永山絢斗/樹木希林/柄本明

◆日本アカデミー賞:主演男優賞(妻夫木聡)/主演女優賞(深津絵里)/助演男優賞(柄本明・岡田将生)/助演女優賞(樹木希林・満島ひかり)/音楽賞(久石譲)
◆ブルーリボン賞:主演男優賞(妻夫木聡)
◆山路ふみ子映画賞:作品賞/新人女優賞(満島ひかり)
◆報知映画賞:作品賞/主演女優賞(深津絵里)/助演男優賞(柄本明)
◆日刊スポーツ映画大賞:作品賞/主演男優賞(妻夫木聡)
◆キネマ旬報:作品賞/監督賞/脚本賞
◆毎日映画コンクール:作品賞
◆モントリオール世界映画祭:最優秀女優賞(深津絵里)


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c0073737_23245286.jpg 芥川賞作家・吉田修一の同名ベストセラーを「涙そうそう」の妻夫木聡と「博士の愛した数式」の深津絵里主演で映画化したヒューマン・ミステリー・ドラマ。長崎の漁村で孤独な人生を送り、ふとしたことから殺人者となってしまった不器用な青年と、そんな男と孤独の中で出会い許されぬ愛に溺れた女が繰り広げる出口のない逃避行の顛末を、事件によって運命を狂わされた被害者、加害者それぞれを取り巻く人々の人間模様とともに綴る。共演は満島ひかり、岡田将生、樹木希林、柄本明。監督は「フラガール」の李相日。
(「TSUTAYA online」より。)
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ストーリーで見せるというより、随所に込められたメッセージ性が強く感じられる作品。


c0073737_23233654.jpg人間は大切な人がいる場合、その人のことを妄信的に愛する。

相手が世間的にみて悪人であったとしても、愛する人にとっては関係ない。

親子間でも言えることで、娘を愛する父親にとっては、娘がどんなアバズレだとしても、可愛くて仕方ないし、大事で仕方ない。


誰が良い人で、誰が悪人か。

それを繰り返し根気強く、この映画は観る者にメッセージとして問いかけてくる。


c0073737_23235254.jpg悪人であるか否かの基準として、社会的規範に反する、例えば本作の様な殺人を犯した人間が悪人だとする見方がある。

その一方で、その社会的に悪人と見做された人間には、その家族がいて、その人間を愛する人がいる。

社会的に悪人であったとしても、その人たちにとっては大切な人であり、ただの弱い一人の人間である。


こうした社会性と個々人との相反する感じ方の相違について、実に考えさせられる映画であって、それぞれの人物に共感でき、つまり誰が正しいのか分からない混沌とした気持ちにさせられる。


c0073737_23232066.jpgもし自分の愛娘を殺されたりもしたら、その娘がたとえどんな人格だとしても、私は殺した人間を絶対許さないし、場合によっては犯人を捜し出し、殺してしまうかもしれない。

もしそうやって犯人を殺してしまったら、私も犯人同様に悪人と見做される。

だけど、本当に悪人なのだろうか?

社会的な規律を維持する上で、殺人を犯したら悪人とされるのであって、深い人間関係や感情の問題を考慮した時、誰が悪人で誰が普通の人なのか、その基準は極めて曖昧だ。


簡単なハッピーエンドにはせず、バッドテイストな形で終わらせたからには、一部の人には共感を得られないかもしれないが、私にとっては大いに気持ちを揺さぶられ、メッセージ性の極めて強い秀逸な映画であった。




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by nijibabu | 2011-11-25 23:24 | ◆映画レビュー | Comments(0)
バッシング
c0073737_0222012.jpgバッシング』(2005)

上映時間:82分
製作国:日本
ジャンル:ドラマ

監督:小林政広
脚本:小林政広
撮影監督:斉藤幸一

出演:占部房子大塚寧々/田中隆三/香川照之/加藤隆之/本多菊次朗/板橋和士

◆東京フィルメックス:最優秀作品賞

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 2004年にイラクで起きた日本人人質事件を巡る日本国内での反応をヒントに、中東で人質となった主人公の帰国後の姿を描いた社会派ドラマ。監督は「歩く、人」「フリック」の小林政広。2005年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品作。
c0073737_0475991.jpg 北海道のとある海辺の町。ホテルでアルバイトをしていた高井有子は、ある日突然クビになってしまう。彼女は中東の戦時国でボランティア活動中、武装グループに拉致・監禁され、人質となった女性。無事に解放され、帰国した彼女には世間からの厳しいバッシングが待っていた。ホテルの支配人も、そんな彼女の存在を持て余し、クビを決断したのだった。しかし、彼女を待っていた不幸はそれだけに止まらなかった。(「allcinema」より。)
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作品名の通り“バッシング”されまくる一人の女性を主軸に、その女性が原因でその家族までもがバッシングの対象とされ、悲劇が起こるまでの顛末を描いた、極めてシリアスな家族人間ドラマ。


私の最も好きな「東京フィルメックス」でグランプリを受賞した作品。

この映画祭でグランプリを獲った作品には今のところハズレが無い。



殺伐とした浜辺を眼前にそびえ立つ古びた団地。

そして荒涼とした工業地帯。

地味で地道な仕事に勤しむ人々。

それらの舞台設定が抜群に良く、このシリアスな題材に感情移入できるだけの、良い意味での映像的な「負のパワー」に満ち溢れている。


c0073737_0445012.jpg主人公を演じる女性は、とても自分勝手で、コンビニでわがままをタメ口で言ったり、決して美人とは言えない容姿など、冒頭から嫌悪感を振りまいている。

これは序盤から中盤で、この主人公の女性に同情的な感情移入をさせまいとする、計算づくの演出だったに違いない。

その序盤の彼女への印象が、終盤では見事に覆っていく。


いわばコンプレックスを抱えながら、貧しい環境で育ってきた一人の女性が、閉塞的な荒涼とした町の中で、いかに自分の居場所を失っていったか。

それは想像に難くない。


そんな彼女が、海外ボランティアを通して、自分の存在価値たるものを感じたかったと考えるに達するのは至極当然な流れである。


c0073737_0464234.jpg何不自由なく育った人には、他人事にしか思えないだろう内容だが、どこそこかにコンプレックスや居場所の無い孤独感を経験したことのある人なら、本作を鑑賞して、共感をおぼえるに違いない。


さすが「東京フィルメックス」のグランプリ作品だけあって、心の深い部分をえぐられたような衝撃を感じた。

これからも「東京フィルメックス」には注目していきたいし、過去の受賞作もできる限り観ていきたいと思う次第である。




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by nijibabu | 2011-11-07 00:48 | ◆映画レビュー | Comments(4)
チルソクの夏
c0073737_22205842.jpgチルソクの夏』(2003)

上映時間:114分
製作国:日本
ジャンル:ドラマ/青春/ロマンス

監督:佐々部清

脚本:佐々部清
撮影:坂江正明
音楽:加羽沢美濃
主題歌:イルカ『なごり雪』

出演:水谷妃里上野樹里/桂亜沙美/三村恭代/淳評/山本譲二/高樹澪/イルカ(特別出演)/夏木マリ/谷川真理/金沢碧

◆日本映画監督協会:新人賞受賞/新藤兼人賞受賞

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c0073737_2235044.png 70年代後半の下関を舞台に、日韓高校生の淡い恋と友情を描いた青春ドラマ。両国の関係が現代ほど親密でなかった時代を背景に、17歳の日本人女子高生と韓国人高校生が様々な障害を乗り越え、1年後の七夕の再会を夢見る姿を瑞々しくノスタルジックに綴る。監督は自身下関出身でもある「陽はまた昇る」「半落ち」の佐々部清。なお、タイトルのチルソクとは韓国語で七夕のこと。
 1977年夏。姉妹都市である下関と韓国・釜山は親善事業として関釜陸上競技大会を毎年交互に開催していた。長府高校の陸上部員・郁子は、この年、下関側選手の一人として釜山での大会に出場する。そこで、同じ高跳び競技に出ていた釜山の高校生・安大豪と出会う。帰国前夜、安は戒厳令中にもかかわらず、郁子の宿舎まで会いに来てくれた。郁子はそんな安に淡い恋心を抱き、“来年のチルソク(七夕)に再会しよう”と約束を交わす。携帯もメールもない時代、日韓にまたがる恋は前途多難。それでも郁子の初恋をなんとか実らせようと親友たちも懸命に後押しするのだった…。(「allcinema」より。)
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素晴らしい!
青春映画の傑作!!


c0073737_2248385.png青春時代の恋は、人生で最も純粋でいて輝かしい思い出である。

その恋は、不器用で経験も少ないから、その分、辛いことも起きる。

相手に気持ちをどう伝えればいいのか?

その勇気と決断は?

c0073737_22481796.jpg伝えた後の付き合い方は?

勉強やスポーツ、本作においては特に国境と文化の壁。

様々な障壁が立ちはだかる中で、必至に相手のことを想う。

それはとても切なく辛いものではあるが、同時に、人生でもう二度と経験できない甘い記憶が胸に刻み込まれる。


好きな異性とのちょっとした会話、手紙のやりとり、相手の体温、そういった青春時代にしか体験することのできない貴重な瞬間が、この作品には見事なまでに焼き付けられている。


c0073737_22331346.jpg現在がセピア色、青春時代がカラー。

この色の使い分けも効果的。

最も輝いていた時代が青春時代であることを映像的にうまく表現している。


思わず観ていて涙してしまった。

映画ではめったに涙が出ないのだが、これには見事に落涙させられた。

心の奥底に眠った青春時代の甘くて切ない思い出を、この見事な青春映画によって、掘り起こされたからに相違ない。

500本に1本くらいしか涙を流す機会が無いので、久しぶりに心を洗われた思いがする。


c0073737_22324783.jpgそれと、主演の水谷妃里が何とも言えず魅力的。

どこか物憂げな瞳と端正な顔立ちが印象的で、主演としてこの作品を彩るに相応しい女優さんだった。


日韓友好、女性同士の友情、家族の絆、その他さまざまなテーマもよく描かれており、後世に名を残すであろう、青春映画の紛れもない傑作である。




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by nijibabu | 2011-10-18 22:40 | ◆映画レビュー | Comments(0)