古今東西の名作・傑作をジャンルを問わず貪欲に鑑賞しています。オススメな作品のご推薦、コメントも大歓迎です!
by nijibabu
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Profile
◆なまえ
にじばぶ
◆性別

◆出身地
東京都下
◆現住所
東京都下

◆好きな映画監督
成瀬巳喜男
溝口健二
石井輝男
川島雄三
ペンエーグ・ラッタナルアーン
トラン・アン・ユン
ミケランジェロ・アントニオーニ
ピエル・パオロ・パゾリーニ
ジャン・ユスターシュ
ジム・ジャームッシュ
ウォン・カーウァイ(王家衛)

◆好きな映画作品
★10点満点(順不同)
地球で最後のふたり
ナイト・オン・ザ・プラネット
太陽はひとりぼっち
キッズ・リターン
恋する惑星
ピクニック(1936)
乱れ雲
★9点(順不同)
[Focus]
ダウン・バイ・ロー
新・仁義の墓場
都会のアリス
網走番外地
ぼくの小さな恋人たち
他人の顔
ニュー・シネマ・パラダイス
祇園囃子
残菊物語(1939)
穴(1960)
ビューティフル・デイズ
幕末太陽傳
ある殺し屋
飢餓海峡

街の灯(1931)
晩菊
誓いの休暇(1959)
妻は告白する
眼には眼を
月はどっちに出ている
ゆきゆきて、神軍
モダン・タイムス
恐怖の報酬(1953)
君と別れて
劇場版 フランダースの犬
幸福の黄色いハンカチ
パイラン

◆好きなシリーズ映画
STAR WARS
男はつらいよ

◆お気に入り
【俳優】
浅野忠信
アラン・ドロン
レスリー・チャン
金城武
成田三樹夫
市川雷蔵
フランキー堺
池部良
内田裕也
【女優】
モニカ・ヴィッティ
デルフィーヌ・セイリグ
アヌーク・エーメ
ヘレン・ハント
ケリー・チャン
フィオナ・シッ
グイ・ルンメイ
木暮実千代
香川京子
橘ますみ
司葉子
杉葉子
佐藤友美
中山忍
原田知世
椋木美羽
【スポーツ選手】
レノックス・ルイス
ハリド・ハヌーシ
ヒシャム・エルゲルージ
坂本直子
【東京23区】
港区麻布永坂町
品川区東五反田5丁目
荒川区南千住8丁目
【建物】
同潤会アパート
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【乗り物】
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◆相互リンク
時代の情景
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ブラック・ムーン
c0073737_23271846.jpgブラック・ムーン』(1975)

上映時間: 92分
製作国: フランス/西ドイツ
ジャンル: ドラマ

監督: ルイ・マル

脚本: ルイ・マル
撮影: スヴェン・ニクヴィスト
音楽: ディエゴ・マッソン


出演: キャスリン・ハリソン/ジョー・ダレッサンドロ/アレクサンドラ・スチュワルト

◆セザール賞
撮影賞(スヴェン・ニクヴィスト)/音響賞


*****************************************************
 『死刑台のエレベータ-』で知られるフランスの名匠ルイ・マルが渡米前の1975年に発表した作品。非現実的な近未来を舞台にある少女が迷い込んだ幻想世界をシュールな感覚で描く。
台詞はほとんどなく、音楽もこれといったスコアがあるわけではない。ひたすら映像で語ることに挑戦した実験作である。
 男と女の間で激しい戦争が繰り広げられている近未来。男の占領地区から逃げ出した女性兵はやがて一軒の屋敷にたどり着く。そこには老婆と双子の姉妹、裸の子供たち、そして動物たちが好き勝手くらしていた。彼女は彼らの存在に興味を持つのだが・・・。
(「IVC Collection」より。)
*****************************************************

今まで観てきたルイ・マル作品のイメージとは毛色の異なる作品で、ファンタジー色が全開。

そこにチラリズム的エロスが散りばめられていて、大人のいたずら心が感じられる内容。


c0073737_2354136.jpg胸の開いた白いシャツに淡いピンク色のカーディガン。

そして赤いスカートを身に纏った“少女っぽい”大人の女性が主人公で、すごく美人というわけではないのに、妙にそそられる不思議な魅力を感じた。

26歳とは思えない雰囲気だが、よ~く見るとやっぱりそれなりの年齢も感じたりで、作品の内容と同様、幻惑させられた。


c0073737_23534781.jpg暖炉の前の椅子に寝そべり、スカートから脚が伸びている。

そこに男が近寄り、脚をなでまわす。

このシーンはこれ以上なくエロく、その後に出てくるパイオツ丸出しのシーンなんかより、ずっと興奮した。

それを見て怒り出す醜い老婆がまた余計で、とてもウザく、美と醜の対比を感じさせる。


舞台になっている世界全体が不条理な空気で包まれており、次に何が起こるか分からない面白さもありながら、一方で、ああだこうだ言いながら、そこに居続ける少女にイライラしたりもする。

あんな屋敷なんか抜け出せばいいのにとか、老婆の居る部屋に自ら何度も入るのがおかしいとか、その設定そのものが不条理だったりする。


c0073737_2354292.jpg結局、少女はその不条理で狭い世界にはまり込んでしまうわけだが、夢オチの方が良かったのではないかとも思う。

いや、むしろ夢オチにしてほしかった。

夢オチを嫌いな私が、初めて夢オチにしてもらいたいと思った、貴重な作品。


美しい世界でありながら、同時に不愉快な世界でもあり、何度も観たくなる不思議な魅力に満ち溢れた作品である。


(P.S.)
むむ、そういえば肝心なことを書き忘れていた!
前半に登場した、巨大な節足動物。
ムカデのハサミがないヤツというか、なんというか。
あんな虫が本当に存在している(撮影したわけだから)こと自体が、マジでおぞましい。
あのムカデもどきはマジで怖い。
おそろしい。
ヘビなんかよりずっとキモい。
他にもキモい小動物が盛りだくさん。
これこそが、本作の隠れた見所!!




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by nijibabu | 2010-12-29 23:55 | ◆映画レビュー | Comments(2)
殺人の追憶
c0073737_002051.jpg殺人の追憶』(2003)

上映時間: 130分
製作国: 韓国
ジャンル: サスペンス/ドラマ

監督: ポン・ジュノ

脚本: ポン・ジュノ/シム・ソンボ
撮影: キム・ヒョング
音楽: 岩代太郎


出演: ソン・ガンホ/キム・サンギョン/パク・ヘイル/キム・レハ/ソン・ジェホ/ピョン・ヒボン/パク・ノシク/チョン・ミソン/イ・ジェウン

◆韓国アカデミー賞
作品賞/監督賞/主演男優賞(ソン・ガンホ)/照明賞
◆青龍映画賞
撮影賞
◆釜山映画評論賞
監督賞/脚本賞
◆大韓民国映画大賞
最優秀作品賞/監督賞/脚本・脚色賞/男優主演賞/撮影賞/編集賞
◆サンセバスチャン国際映画祭
最優秀監督賞/新人監督賞
◆トリノ国際映画祭
脚本賞/観客賞
◆東京国際映画祭
アジア映画賞
◆コニャック・ミステリー映画祭
大賞/警察賞/プレミア誌大賞/メディアテック賞


*****************************************************
 韓国で2003年の興収1位を記録したサスペンス映画。1980年代後半、ソウル郊外の村で実際に起こった連続殺人事件に基づき、犯人探しに奔走した刑事たちの姿を描く。『JSA』のソン・ガンホと『気まぐれな唇』のキム・サンギョンが対照的な性格の刑事コンビを好演。事件の猟奇性ではなく、登場人物の感情に焦点を当てたヒューマンなドラマに仕上がっている。
(「ぴあ映画生活」より。)
*****************************************************

映画としての完成度と興行成績とを両立させるこのスタイル。

確かに、この監督は天才かもしれない。


c0073737_0191859.jpgだけど、やっぱりこの作品は大衆的な臭いが強すぎる。

犯人を追い詰めたかと思えば勘違い、そして次なる有力な手がかりが見つかるが、それもダメ・・・こうして、観客をひっぱっていくあざとい演出。

いかにも観客を飽きさせまいと、話を都合よく引き伸ばしていく、いかにもな展開には白けてしまった。

まるで、「次回をお楽しみに!」的なテレビドラマのようだ。


c0073737_0193789.jpgただし、ラストシーンで排水溝を覗き込み、これがまさに“殺人の追憶”と提示する終わらせ方は素晴らしい。

こうした演出手腕を持っているのに、それだけで映画を創ろうとはせず、敢えて計算ずくで大衆受けする演出をしている。


映画監督として素晴らしい作品を創る能力は持っているのに、あまりに器用過ぎて、観客を動員することまで計算して作品を創っている嫌いがある。

とりあえず有名監督になり、観客を沢山動員できる監督して重宝されるかもしれないが、長い目でみたら、せっかくの才能を自ら捨てているかのようだ。

いわゆる「器用貧乏」で終わってしまう危惧すら感じる。


c0073737_018546.jpgところで、主演のソン・ガンホだが、実に味のある俳優だ。

当時36歳とは思えない貫禄。

誰もが親しみを持つであろう、ちょっと愛嬌のあるルックスと確かな演技力をさすがと言えよう。


総括としては、普通に楽しめるが、かといって大衆娯楽映画のようにバカらしい作品でもなく、どっちつかずの中途半端な作品と言わざるを得ない。

今後のこの監督の方向性が非常に気になった。




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by nijibabu | 2010-12-24 00:20 | ◆映画レビュー | Comments(2)
最近観た映画(2010.12.19)
【評点基準】
★★★★★★・・・滅多に出会えない超お気に入り作品
★★★★★・・・深い印象を残した傑作
★★★★・・・十分に満足できた作品
★★★・・・普通に楽しめた作品
★★・・・不満の残った作品
★・・・何らかの苦痛を強いられた作品
********************************************

c0073737_018559.jpg『青空のゆくえ』(2005/日本)
【監督】長澤雅彦
★★★★
最近の日本映画には珍しい、真っ直ぐでピュアな青春ラブストーリー。 黒川芽以も可愛かったけど、やっぱり素朴な魅力爆発の多部未華子でしょう。 とにかく何てことのないスタイルと顔立ちなんだけど、何故だか魅力を強く感じる女優さん。 有名になる前から何度も彼女を起用し続けた、監督の長澤雅彦は偉い! ストーリーとしては、中学のバスケ部をめぐる群像劇的なもので、色んな話がてんこ盛り。 その是非はともかく、最初から最後まで奇抜な演出を使うことなく、ピュアな青春ラブストーリーで押し通した内容は、清涼感たっぷりで、時折り挿入される青空の映像と相まって、見終えた後はとても気持ちがすっきりした。 中学生という、多感で異性に興味を持ち始める頃特有の、あのドキドキ感とワクワク感。 それが随所に散りばめられていて、自分も体験したあの頃の甘酸っぱい想い出を、追体験できるのが嬉しい。 流行りの青春映画にありがちな、派手すぎる演出もなく、安心して気持ちよく観られる作品で、地味ながら抜群の清涼感を持つ、隠れた青春映画の秀作。


c0073737_038183.jpg『君さえいれば 金枝玉葉』(1994/香港)
【監督】ピーター・チャン
★★★★★

こちらのレビューをご参照下さい。


c0073737_0232744.jpg『パラダイス!』(1997/香港)
【監督】パトリック・ヤウ
★★★★★

こちらのレビューをご参照下さい。


c0073737_0265717.jpg『ハリウッド★ホンコン』(2001/フランス・香港・日本)
【監督】フルーツ・チャン
★★★★

こちらのレビューをご参照下さい。


c0073737_0292988.jpg『汚れなき悪戯』(1955/スペイン)
【監督】ラディスラオ・ヴァホダ
★★★
キリスト教信者でない者が本作を鑑賞した場合どうなるか。 それは観てのお楽しみ。 真面目一本槍の内容だが、不思議と飽きさせない何かがある。 寓話めいた雰囲気が、独特の世界へ観る者を誘う。 私はそうして誘われた結果、どうなったか。 それは観てのお楽しみ。


c0073737_0311186.jpg『紀子の食卓』(2005/日本)
【監督】園子温
★★★★

こちらのレビューをご参照下さい。


c0073737_0322793.jpg『桃色 COLOUR BLOSSOMS』(2004/香港)
【監督】ヨン・ファン
★★★
映像と音楽は文句なし。 派手な色彩は観ているだけで楽しめる。 だがそれ以外の部分に不満が残る。 まず、この監督は女優選びのセンスがどうにもいかん。 そしてSMに興味がない私には、全くもってつまらない内容。 香港映画を観たくて本作を選んだのに、松坂慶子が日本語しゃべりまくりなのにもゲンナリした。 松坂慶子は、おっとりとした女性を演じれば素晴らしい女優さんだと思うが、本作のSM女王的な役回りはミスマッチだったように感じる。 映像と音楽に比類なきセンスを感じるだけに、内容と女優陣には残念さが際立った。




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by nijibabu | 2010-12-19 00:33 | ◆映画関連 その他 | Comments(5)
紀子の食卓
c0073737_0101824.jpg紀子の食卓』(2005)

上映時間: 159分
製作国: 日本
ジャンル: ドラマ/ミステリー
R-15

監督: 園子温

原作: 園子温
脚本: 園子温
撮影: 谷川創平

音楽: 長谷川智樹
テーマ作曲: 園子温 『Lemon Song』
挿入歌: マイク真木 『バラが咲いた』
助監督: 天野修敬

出演: 吹石一恵/つぐみ/吉高由里子/並樹史朗/宮田早苗/三津谷葉子/安藤玉恵/渡辺奈緒子/李鐘浩/古屋兎丸/手塚とおる/光石研

◆カルロヴィヴァリ国際映画祭
特別表彰
国際シネクラブ連盟ドン・キホーテ賞
◆韓国プチョン国際ファンタスティック映画祭
観客賞
主演女優賞(吹石一恵)


*****************************************************
c0073737_0402418.jpg 鬼才・園子温監督が、「自殺サークル」で手がけたテーマを引き継ぎ、崩壊していく本物の家族と、“レンタル家族”という虚構が生み出す幸せな家族それぞれの行く末を描く衝撃のホームドラマ。主演は「着信アリ」の吹石一恵、共演に「月光の囁き」のつぐみと「パッチギ!」の光石研。
 17歳の平凡な女子高生・島原紀子は、退屈な田舎の生活や家族との関係に息苦しさを感じ、東京へと家出する。紀子は“廃墟ドットコム”というサイトで知り合ったハンドルネーム“上野駅54”ことクミコを頼って、彼女が経営するレンタル家族の一員となる。一方、紀子の妹・ユカもやがて“廃墟ドットコム”の存在を知り、紀子を追って東京へと消える。それから2ヵ月後、紀子の母・妙子は自殺、残された父・徹三は“廃墟ドットコム”を手がかりに娘たちの行方を追う…。
(「allcinema」より。)
*****************************************************

c0073737_0334949.jpgいかにも幸せそうな家族を演出する父親。

それに嫌気がさして家出をし、商売として他人の家族を演ずる長女と次女。


結局、どちらも演じているわけだから、観ているうちに頭が混乱してくる。

っていうか、“演じている”と言っても、所詮は現実社会での出来事なわけだから、そう深刻に考えなくたって良い。

深刻に考える必要のないことを、本作は2時間半以上もかけてじっくり描く。

だからテーマとしては、特に興味を持てなかったが、話の展開がスリリングで、しかも刺激的なシーンが多いから、飽きさせない。


サスペンスとして観れば、満足に楽しめる力作。

だけど、何かを問題提起しているかと言えば、案外そんなでもなく、薄っぺらい印象はぬぐえない。


c0073737_036753.jpg長女の吹石一恵が気色悪くて個人的に苦手だけに、次女の吉高由里子の存在が救いになった。

吉高由里子は、生意気な感じがハナにつくが、制服も似合っているし、腕はスベスベだし、何だかんだ言って好きになってしまった(笑)。


ラストの解釈はとても難しい。

結局、最初は地味な存在だった次女が、みんなを戒めて旅立っていくわけだが、そのほかの3人は、一体、最後にどこに辿り着いたのか。

なんか判然とせず、すっきりしないラストだった。


c0073737_040408.jpg




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by nijibabu | 2010-12-16 00:40 | ◆映画レビュー | Comments(2)
ハリウッド★ホンコン
c0073737_1113433.jpgハリウッド★ホンコン』(2001)

上映時間: 108分
製作国: フランス/香港/日本
ジャンル: ドラマ/ロマンス/ミステリー

監督: フルーツ・チャン

脚本: フルーツ・チャン
撮影: オー・シンプイ
音楽: ラム・ワーチュン


出演: ジョウ・シュン/ウォン・ユーナン/ホウ・サイマン/レオン・ツィーピン/グレン・チン

◆台湾金馬奨
最優秀監督賞
最優秀プロダクション・デサイン賞
最優秀音響効果賞
◆香港批評家協会賞
最優秀脚本賞
◆マニラ映画祭
NET PACK賞


*****************************************************
c0073737_137471.jpg 近く取り壊しが決定している香港の下町を舞台に、そこへやってきた一人の上海娘がそのキュートな魅力で男たちを虜にしてしまったことから巻き起こる人間模様を描いたビター・スイートなドラマ。監督は「ドリアン ドリアン」のフルーツ・チャン。主演は中国映画界期待の若手女優「小さな中国のお針子」のジョウ・シュン。
 低所得者層が集中する香港最後の下町“ダイホム・ビレンジ”。そこは、国の再開発計画に従い近く取り壊しの運命にあった。それでも、町は依然として活気に満ちていた。ここで焼き豚屋“朱豚肉店”を営むチュウ一家は男ばかりの三人家族。貧しいけれどもそれなりに充実した毎日を送っていた。ある日、この店にトントンと名乗る女の子が現われる。店番をしていた末っ子の小学生タイニーは、上海からやって来たというその美しい少女を憧れの目で見るのだった。すぐ隣の“ハリウッド地区”にある高級マンションに住むトントンは、以来たびたび店を訪れるようになり、いつしか、タイニーばかりか兄ミン、そして父のチュウの心をも虜にするようになるのだったが…。
(「allcinema」より。)
*****************************************************

c0073737_1362545.jpgジョウ・シュンという女優さんは特別好みじゃないけど、この作品自体はかなり好み。


超高層マンションと対比される密集したバラック街の趣きが良い。

周囲は道路で包囲されていて、デルタ地帯の様な状態の集落が舞台だ。

家屋の屋根と屋根がつながっていて、屋根づたいに移動できたりするところなんか、まさに“汚い”香港の風物詩。

バラックからバラックへ鉄製の橋が架かっていたりして、日本ではおよそ見ることのできない建物だらけ。

そんなバラック街を舞台に、話は繰り広げられる。


デブ男3人家族と、その近隣に住む怪しいネット商売をする少年。

c0073737_1393359.jpgそんな男4人のところに、“大陸娘”がやってくる。

16歳という設定らしいが、どう見ても未成年には見えず。

それはそれとして、その少女と関係をもった彼らは、後からその少女が美人局であることに気付かされる。

c0073737_1401289.jpgそして恐喝され、金を払わなかったネット商売の少年は、少女の仲間たちに右腕を上腕から切り落とされてしまう。


とまあ、エログロな内容で全編押しまくってくる。

直接的な描写はないものの、かなりエロいシーンが多い。


c0073737_1374088.jpgそれと、本作の冒頭で、デブ3人家族がブタの血を体に付けながら、トラックに揺られる様はインパクト大。

デブ親父が、過っておばさんを殺めてしまい、商売道具でバラバラにしてミンチにし、飼っているブタに餌として与えてしまうシーンなんか、妙にリアリティがあったりして、立派なホラー。

腕を切られたネット商売をする少年が、近所のオバサンに他人の手を移植されてしまう話なんかは、半ばギャグだったが。


映像的な美しさをもった香港映画で、かなり好きなタイプの作品だった。

気色の悪いシーンと、むやみに多いエロシーンが、むしろ邪魔と感じるくらいだ。



少なくとも爽やかな作品ではない。

だけど、怪しくて汚い香港が好きな人なら、確実に楽しめる内容で、香港風味が豊かに薫る作品だった。


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by nijibabu | 2010-12-12 01:42 | ◆映画レビュー | Comments(0)
パラダイス!
c0073737_20222053.jpgパラダイス!』(1997)

上映時間: 89分
製作国: 香港
ジャンル: ロマンス/アクション

監督: パトリック・ヤウ

製作: ワイ・カーファイ/ジョニー・トー
脚本: ワイ・カーファイ
撮影: チェン・シウケン



出演: 金城武/カーメン・リー/ビュン・ウーニン/ケネス・チョイ/フランク・ティン

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 日本で人気絶大の金城武が主演した、アクションタッチのラブ・ストーリー。返還を控えた1997年の香港。無職でぶらぶらしている青年のモーは、現状に嫌気がさして殺し屋になる。彼は、殺しの前払金をギャンブルにつぎこんでしまうが、意外なことにバカ当たり。大金を手にしたモーは、殺しの仕事をするのがばからしくなり、出所したばかりのカルメンという女性に殺しを依頼する。金城武が本来のコミカルな持ち味を発揮。
(「allcinema」より。)
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c0073737_2031422.jpg金城武が返還直前の香港を舞台に暴れ回るクライムサスペンスで、そこにロマンス風味が味付けされた逸品。


返還前の香港は興奮と喧騒の中にあったが、その一方で、一種のとまどいや彷徨い、そして退廃的なムードも漂っていたように思う。

行き場を見失った者たちが、当てもなくただ彷徨う。

特に、そんな雰囲気が出ていたのが香港の夜であり、場末のホテルでありバーである。


c0073737_20303163.jpgその頃の雰囲気を、まるでその場にいるかのような臨場感で撮ってみせたのが本作で、まだ若くてシャープだった頃の金城武が主演の男を演じている。

色々な時期の金城武を観てきたが、この頃の、というか本作の金城武は抜群にかっこよかった。

デビューしたての頃のあどけなさも抜け、かといって丸みを帯びたおっさん顔にもなっておらず、一番いい時期の金城武を観ることができる貴重な一本。


c0073737_2031382.jpg殺し屋稼業で、香港の夜をうろつき、時には喧嘩をふっかけ、ギャンブルに身を投じ、素性の分からない女と場末のホテルで一夜を共にする。


ウォン・カーウァイの『恋する惑星』や『欲望の翼』と似た風合いの作品で、世界広しと言えど、この頃の香港にしかなかった、妖しく退廃的な雰囲気に充ちている。


この頃の金城武と返還前の香港。

時間的に限定されたこの二つが融合することにより、今となっては再現不可能な作品に仕上がっている。


劇中では、とにかく金城武が走る!走る!

それも物凄いスピードで走りまくる!!

若さ爆発の素早い動きも、観ていて爽快だった。





【以下、ラストねたばれ】

c0073737_20304810.jpg二人が結ばれないラストは、格別の趣き。

男は変わらぬその日暮らしを、女は夢だった場所へ飛行機で旅立つ。

お互いの人生が一時だけ交錯するが、それはあくまで二人それぞれにとってのほんの通過点であり、再び二人は別々の道を進んでいく。

今頃、相手は何をしているのかなぁ、と思いを馳せつつ。

何とも言えぬ余韻を残す美しいラストだ。



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by nijibabu | 2010-12-07 20:32 | ◆映画レビュー | Comments(5)
君さえいれば 金枝玉葉
c0073737_16372189.jpg君さえいれば 金枝玉葉』(1994)

メディア: 映画
上映時間: 106分
製作国: 香港
ジャンル: ロマンス

監督: ピーター・チャン

製作: エリック・ツァン
脚本: ジェームズ・ユエン/チー=リー
撮影: ヘンリー・チャン
音楽: クラレンス・ユイ/チュー・ツァンヘイ



出演: レスリー・チャンアニタ・ユン/カリーナ・ラウ/チャン・シウチョン/エリック・ツァン/ロー・ガーイン

◆香港アカデミー賞
主演女優賞(アニタ・ユン)
最優秀主題歌賞(レスリー・チャン)


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 ボーイッシュなウィンは、人気・実力とも香港No.1の女性歌手ローズの熱狂的なファン。ローズのプロデューサーで、誰もが知る恋人でもあるサム・クーが、男性歌手発掘のためにオーディションを開くことを知ったウィンは、ローズに近づくチャンスとこれに応募する。男装したウィンが女性であることには誰も気付かず、彼女は見事オーディションに合格。サムとローズの住むマンションに、男として住み込むことになった。しかし、ゲイではないのになぜかウィンに惹かれる自分にサムが混乱、ひと時の楽しい共同生活は微妙に揺らぎ始める。
(「ぴあ映画生活」より。)
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c0073737_16401183.jpg徐々に忘れられつつある作品だけど、好きな人は好きな作品だけあって、素晴らしいラブストーリーだった。


ゲイを毛嫌いするサム(レスリー・チャン)が、ウィン(アニタ・ユン)のことを男と信じきっている。

だが、同居しているうちにやがて惹かれていく。

自分はゲイなんかでは決してないのに、男に惹かれてしまうレスリー・チャンの悩み。

燃える恋心とは別に、「男だから」と一歩ひいてしまう切ない心の迷いを描いた設定が秀逸である。


c0073737_16392876.jpg俳優であるレスリー・チャン自身が、ゲイであったことは周知の事実だが、その点を踏まえると、そのレスリー・チャンがこの様な複雑で難しい役柄を難なく演じきったことには合点がいく。

その、直接映画とは関係のない、俳優としてのレスリー・チャンを意識して観てみると、更に味わい深さも増してくる。


結果としては、悩みきった末に、「男でも女でもいいから、君を愛してる」と告白するレスリー・チャン。

これはとても解釈が難しくて、性別とは関係なく「人間として」君を愛してる、ということだから、平たく解釈してしまうと、まるで「友達として」みたいな気持ちなのではないかと思ってしまうが、そこには明確に「愛」というものが生まれており、やはり、同性愛的なものを肯定している気がする。


c0073737_16403847.jpgだけど、同性愛とは文字通り同性を愛することであって、「男でも女でもいいから愛してる」とは、また異なるわけで、よくよく考えていくと、やっぱりとても解釈の難しい作品だと思う。


「相手が男だから」という先入観を超えて、男と思い込んでいる相手に対して、はたして恋心のようなものが生まれるのだろうか?

とても興味深いテーマだった。


あの時代の香港ファッションのダサさが出ていて、今観ると決してファッショナブルなラブストーリーには感じない。

しかし、それはうわべだけの問題であって、時代を超えて感動できるラブストーリーの傑作であることは間違いない。




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by nijibabu | 2010-12-04 16:42 | ◆映画レビュー | Comments(0)