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古今東西の名作・傑作をジャンルを問わず貪欲に鑑賞しています。オススメな作品のご推薦、コメントも大歓迎です!
by nijibabu
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ジム・ジャームッシュ
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◆好きな映画作品
★10点満点(順不同)
地球で最後のふたり
ナイト・オン・ザ・プラネット
太陽はひとりぼっち
キッズ・リターン
恋する惑星
ピクニック(1936)
乱れ雲
★9点(順不同)
[Focus]
ダウン・バイ・ロー
新・仁義の墓場
都会のアリス
網走番外地
ぼくの小さな恋人たち
他人の顔
ニュー・シネマ・パラダイス
祇園囃子
残菊物語(1939)
穴(1960)
ビューティフル・デイズ
幕末太陽傳
ある殺し屋
飢餓海峡

街の灯(1931)
晩菊
誓いの休暇(1959)
妻は告白する
眼には眼を
月はどっちに出ている
ゆきゆきて、神軍
モダン・タイムス
恐怖の報酬(1953)
君と別れて
劇場版 フランダースの犬
幸福の黄色いハンカチ
パイラン

◆好きなシリーズ映画
STAR WARS
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◆お気に入り
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金城武
成田三樹夫
市川雷蔵
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【女優】
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デルフィーヌ・セイリグ
アヌーク・エーメ
ヘレン・ハント
ケリー・チャン
フィオナ・シッ
グイ・ルンメイ
木暮実千代
香川京子
橘ますみ
司葉子
杉葉子
佐藤友美
中山忍
原田知世
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【スポーツ選手】
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ヒシャム・エルゲルージ
坂本直子
【東京23区】
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波影
c0073737_0201994.jpg波影』(1965)

上映時間: 107分
製作国: 日本
ジャンル: ドラマ

監督: 豊田四郎

原作: 水上勉
脚本: 八住利雄
撮影: 岡崎宏三
音楽: 芥川也寸志


出演: 若尾文子
大空真弓
乙羽信子
浪花千栄子
中村賀津雄
山茶花究
沢村貞子
春川ますみ

***********************************************
 娼家「征木家」でただひたすら他人に尽くし、無償の愛を与え続けて死んでいく雛千代という女の姿を、娼家を営む主人の眼を通して描いた文芸大作。若狭小浜町で一番色っぽい娼婦と評判の雛千代。彼女は自分から身を沈め無心な明るさで男を歓ばせ主人に尽くした女だった。昭和十六年、大東亜戦争が勃発。置屋の息子忠志は海軍機関学校に入隊した。雛千代は忠志や妹の世津子を姉のような愛情で見つめていたのだが・・・。
(「衛星劇場」より)
***********************************************

豊田四郎監督の作品の中でも比較的、鑑賞困難だと思われる本作を、東京は京橋の「フィルムセンター」で観てきた。

豊田四郎の作品といえば、『猫と庄造と二人のをんな』がかなり良かっただけに、期待も高まる。

その一方で、この『波影』という作品がDVD化されていないのには、それなりの理由があるのではないか?

つまり、「評価が低いのではないか?」という不安もあった。

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物語は少女のあどけなさが残る大空真弓演じる女性が、雨の中でお墓参りをする場面から入っていく。

恐ろしく沈鬱なムード。

岡崎宏三のカメラが、その沈鬱なムードを際立たせている。

陰影の効いた、少し暗い感じのするモノクロ映像だったが、悲哀たっぷりに海を臨む墓地を映し出しており、文学的なムードと相まってとても美しい。


ここで大空真弓の語りが入る。

「雛千代さんは一番色っぽい娼婦でした・・・」

と、いきなり語られるのだ。

つまり雛千代という、これからメインに語られるであろう女性が既に亡くなっており、画面に映っているお墓は、その雛千代が眠るお墓であることが、観ているものに伝えられるのだ。

この作品の主人公が若尾文子であると知っていて観ている人なら、この冒頭のシーンで全てが分かってしまう。

若尾文子演じる女性が雛千代であり、その雛千代は何らかの原因で既に亡くなっている。

こんな重要なことを冒頭でネタバレさせていいのか??

これはつまり「雛千代という女性の一代記モノ」であると解釈して、最初から最後まで観ていく他ないわけだ。

個人的に主人公が死ぬ結末が好きでない私は、ハナから「主人公の美しい女性が若くして亡くなってしまうオハナシ」と冒頭でネタバレされた時点で、早くもがっくりモードであった。(苦笑)

***********************************************

画面は一転して、明るめの雰囲気に。

そこで若尾文子が登場。

いやー、美しい。
艶かしい。

実に着物が似合っている。
お尻の線が色っぽ過ぎる(笑)。

今まで私が観てきた若尾文子出演作の中で、最も美しい若尾文子がそこにいた。

白状すれば、今までは若尾文子がそんなに好きではなかったし、大して美しいとも感じていなかった。

それが、本作で簡単に覆ってしまった。(笑)

***********************************************

基本的にあまり満足できなかった作品については、当ブログでレビューをアップしない方針でいる。

若尾文子演じる女性が亡くなる結末を、冒頭のシーンでいきなりばらされ、しかも主人公が亡くなることで幕を閉じる作品が苦手な私としては、正直、本作についてはそれ程いい印象を持ってはいない。

しかしながら、本作のレビューを書こうと思い立ったのは、若尾文子の美しさが見事なまでに映し出されていたからである。

“ベスト オブ 若尾文子”な作品。

本作の魅力を一言で表現すればこんな感じだろうか。

***********************************************

若尾文子演じる雛千代は、悲しい過去を持ちながらも、とても明るく、誰に対しても優しい。

どんなに辛くて困難な状況でも、悪態をつかず、常ににこやか。

周りに対して自分の幸せを全て分け与えてしまっているようだ。


c0073737_1134142.jpg雛千代は、娼館(置屋)で女郎をしているのだが、そこの女将さんの娘と懇意になる。

その娘を演じたのが、上に書いた大空真弓である。

娼館で勤める身なので、年下の娘に対して敬語を使う雛千代。

それに対して、娘はタメ口。(笑)

だけど、二人の雰囲気は悪くない。

悪いどころか、とても仲むつまじいのだ。

冒頭で雛千代が亡くなるという悲劇的結末を先入観として観ているこちらとしては、明るすぎるこの二人のやり取りが、むしろとても哀しいものに見えてくる。

この哀しき二人のやりとりを「美しい」とみるか、「陰鬱で辛い」とみるかは人それぞれであろう。

しかし、少なくとも私は、あまりにも哀れに感じてしまい、観ていて辛さばかりが先にたってしまった。

もしかすると、私と同じ様に感じていた人もいたのではないだろうか。

ここにDVD化されていない理由の一端があるんじゃなかろうか。

そんな気がした、あまりに哀しすぎる二人の仲むつまじきシーンであった。

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本作の音楽は芥川也寸志が担当しているが、オーケストラを使った派手なBGMで物語を盛り上げている・・・と思いきや、かなり違和感があった様な気がする。

c0073737_118536.jpgまるで野村芳太郎の『砂の器』のBGMの様だ。

調べてみたら、『砂の器』の音楽を担当したのも芥川也寸志、その人であった。

『砂の器』は知名度の高い作品であるが、個人的にはどうもダメだった。

特に大げさな音楽が。

本作でも、その大げさすぎる音楽がとても邪魔に感じた。

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c0073737_1411724.jpg本作には浪花千栄子が出演しているのだが、その“魅力”は健在であった。

もちろん、“魅力”とは言っても、若尾文子のそれとは異なるものだ。(笑)

小気味の良いセリフ回しは、何度観ても魅力的。

狡猾なババァを演じさせると、浪花千栄子の右に出る者はいない。

若尾文子の“魅力”と、浪花千栄子の“魅力”に乾杯!な本作であった。



★参照★
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by nijibabu | 2007-08-10 01:24 | ◆映画レビュー
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